健康経営に絶対必要な「ヘルスリテラシー」
どんなに企業が健康経営に取り組んでも、従業員の健康意識が低いと成果はあがりません。
毎年受ける健康診断の結果を見て、問題があれば、健康や医療に関する情報を自主的に探し、周囲への伝達やアドバイスを受けるといったコミュニケーションを通して、行動を起こせる能力です。
健康経営とヘルスリテラシー
日本では働き方改革として健康経営が推進され、企業の従業員の健康リテラシーの向上への注目が高まっています。健康経営とは従業員を企業の財産として捉え、企業が責任をもって従業員の健康へ配慮するという考え方です。
健康経営で成果を上げるには、従業員のヘルスリテラシーを向上させることが最重要項目ですが、一番先に、専任者の能力がまず問われます。専任者のヘルスリテラシーが低いとその下の従業員へ伝達することはできないですよね。
ヘルスリテラシーが高い人ほど、自発的にプロジェクトに取り組める。
ヘルスリテラシーが高い人は、健康意識や健康維持はもちろん、仕事に関しても管理能力が高く、自発的にプロジェクトに取り組める傾向にあります。
逆にヘルスリテラシーが低い人は検診も受診せず、治療を受ける意識が希薄で結果、病気を放っておいて手遅れになり、仕事どころではない状態になり、会社はその損失を負わなければならなくなります。
感染症の流行不安が増している今、従業員の健康やストレスに気を配るのは企業の義務ですが、従業員のヘルスリテラシーを高めておけさえすれば、のちの企業側の手間やコストを抑えて高い実績を上げることが可能になります。
ステップとしては、①従業員のヘルスリテラシーを知る→②難しい専門用語は極力避けて、絵や図を使った分かりやすい保健指導を心掛け従業員のリテラシーレベルに合わせた指導を行う→③ヘルスリテラシーを広める。
いくつかの研究やデータから、その関係性を見て取ることができます。
1.欠勤の減少
ウェルネスプログラムを導入している企業の研究では、従業員の健康を促進するために企業が導入するプログラムが、欠勤の減少や生産性の向上に寄与するという研究分では、「欠勤の減少」 健康な従業員は、不健康な従業員に比べて欠勤日数が平均して**27%〜32%**少ないとされています。
2.生産性の向上
健康状態が良い従業員は、業務においてより高い集中力やエネルギーを発揮することができます。研究によると、健康状態の改善が従業員の仕事のパフォーマンスを最大15%向上させるとの報告があります。特に、フィジカルヘルス(身体の健康)だけでなく、メンタルヘルス(精神の健康)にも焦点を当てたプログラムが効果的とされています。
3.医療費の削減と生産性の関連
アメリカの健康保険制度下では、従業員が健康管理を積極的に行うことで、企業の医療費の負担が軽減されます。ある調査では、健康プログラムの導入により医療費が3.27ドル節約され、欠勤にかかるコストが2.73ドル削減されると報告されています。
4.職場の健康環境と生産性
ヘルスケア企業Cignaによる調査では、職場での健康に対する意識が高い企業は、生産性が20%向上し、社員の離職率が低下するとの結果が得られています。特に、健康診断や健康促進プログラムの実施が、生産性向上に寄与する要因とされています
こんな研究結果も出ています。
病気による生産性の損失(プレゼンティーイズム)
不健康な状態でも出勤する従業員(プレゼンティーイズム)は、生産性が**平均30%〜40%**低下することが報告されています。
情報元:Harvard Business Review (HBR) の研究、The American Journal of Health Promotion、The Health Project - C. Everett Koop National Health Awards
一般社団法人ロカロジ協会では、人事、専任者へのヘルスリテラシー向上のための研修も行っております。
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